毎年増え続けている食物アレルギーのうち、全体の約80%を子供が占めています。
特に子供の食物アレルギーの中でもダントツ1位をキープしているのが、卵アレルギー!
卵料理以外にも、子供が大好きなお菓子や麺類・加工食品にも含まれているので、卵アレルギーを持っていると毎日のご飯のお買い物も大変ですよね。
しかも同じ卵でも食品によっては使われている量や調理法が違うので、軽度の卵アレルギーであれば卵を使われていても食べられるものが見つかる事もありますし、逆に重度であればほんの少しでも症状が出てしまうので、食品のアレルゲンの強さはかなり重要です。
でもアレルゲンの強さは目に見えないので、どの食品が危険かわかりにくくて怖いですよね。
私にも卵アレルギーを持っている子供がいますが完全除去なので、少しでも食品に使われているだけで即アウト!いつも「これは大丈夫かな?」とドキドキしながらチェックしているので、その気持ちはよ~くわかります。
「卵を使っている食品は全部同じレベルなのかな?」「加熱すれば食べられるのはどうして?」と気になっているあなた!
卵のアレルゲンの強さを知らないと、危険なことになってしまいますよ!
この記事では、卵アレルギーなら気をつけたい、卵を使っている食品の種類によって違うアレルゲンの抗原度の違いと、調理法で変わってくる卵アレルギーのリスクについてご紹介しています。
うちの子も以前の主治医とはこの抗原度を参考にしながら、自宅での負荷試験を行っていました。ぜひ参考にしてくださいね。
食べる目安にしよう!卵アレルギーの食品による抗原の強さ
卵アレルギーがあっても、抗限度が弱ければ食べられるものもあるんですよ。
卵が使われている食品の抗限度が低い順からご紹介します。
抗原度が弱い食品
- つなぎに使われている食品 ハンバーグ つくね 揚げ物の衣 ラーメンなどの麺類
- お菓子系 ビスケット 食パン
抗限度が弱いものは使用されている卵の量が少ないので、軽度の卵アレルギーであれば食べられる可能性が高い食品です。
抗限度が中くらいの食品
- 加工製品 はんぺん かまぼこ ソーセージ ハム ベーコン
- お菓子系 クッキー 菓子パン ドーナツ
- 卵そのもの 固茹での卵黄
抗限度が中レベルでは卵の使用料も増えますが、練り物やソーセージなどの加工肉製品には卵黄よりも卵白を使用している事が多いので、卵白のタンパク質であるオボムコイドの数値が高い卵アレルギーの人は注意が必要です。
抗限度が強い食品
- 卵料理 茶碗蒸し 卵焼き 炒り卵
- お菓子系 プリン ケーキ アイスクリーム カステラ どら焼き カスタードクリーム たまごボーロ
- 卵そのもの 固茹で卵
このレベルになると、全卵を使い、加熱時間や温度が比較的低い状態で完成する食品が多くなってきます。
卵そのものはしっかり加熱した固茹でであれば抗限度が強いレベルですが、半熟や8割程度固まっている状態では次の、抗限度がかなり強い卵料理に入るので、食べる時は気をつけてくださいね。
抗限度がかなり強い食品
- 卵料理 半熟の目玉焼き 卵でとじた料理 かき玉汁 カルボナーラ
- 調味料 マヨネーズ(全卵使用はさらに高い) タルタルソース
- 卵そのもの 生の卵(鶏卵 うずらの卵 あひるの卵)
抗限度が1番高い食品には、半熟や生卵同然の卵料理が並んでいる、卵アレルギーの人にはかなりデンジャラスなレベルです。
特にマヨネーズは、加熱殺菌がしてある商品でも食中毒を起こす細菌に対しての加熱であり、卵が茹で卵並みに固まるような加熱とは違います。
つまり、アレルゲンの強さは生卵と同じくらいなので「加熱してあるなら大丈夫!」と勘違いしないようにしましょう。
そして、卵黄のみが使われているタイプと全卵が使われているタイプがあるので、購入する時は必ずチェックしてくださいね。
同じ食品でも変わる!調理法によっての卵アレルギーリスクの違い
同じ卵を同じ量使用していても、調理法でアレルギーのリスクを変える事が出来ます。
食品ごとで変わるリスクの違いをご紹介しますね。
卵料理
元々卵は、加熱時間が長ければ長いほどアレルギーのリスクは下がっていきます。
生卵のリスクを100%だとすると、同じ茹で卵でも茹で時間が12分茹でた卵は約11%で、20分茹でた卵は約6%と差があります。
他にも、卵焼きは約25%・炒り卵は約16%と、加熱時間が比較的短く使う量が多い卵焼きはリスクが高めの料理です。
ハンバーグ
ハンバーグのつなぎに卵を使った場合、両面を10分焼いたハンバーグよりも、両面を10分焼いた後、さらに15分煮込んで調理をしたハンバーグの方が約1/4程度まで抗原度が下がりました。
卵アレルギーの人には、焼いただけのハンバーグより煮込みハンバーグが良いですね。
たまごボーロ
たまごボーロには小麦を使っているものと、片栗粉などのでんぷんを使った物があります。
使っている卵の量は同じでも、小麦粉を使っている卵ボーロに比べて片栗粉を使っている卵ボーロの方が抗原度が高いので、軽度の人でも反応する可能性が高くなります。
片栗粉が原因で抗原度が上がってしまうので、小麦のアレルギーが無い場合は小麦を使っているたまごボーロを選ぶようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
卵を使っている料理でも使われている量や加熱時間の違いでアレルギーのリスクが変わるので、食事の時の目安にしてもらえたら嬉しいです。
しかしアレルギーは同じレベルだとしてもかなり個人差があるので、もし「これなら食べられるかも!?」と思っても、試す時は必ず主治医に相談をしてから進めるようにしてくださいね。
ぜひあなたもこれを参考にして、お子さんが食べられる料理が少しでも増えるといいですね。
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