食物アレルギーを持っていると、怖いのが誤食によるアナフィラキシーです。
更に症状が進んでしまうとショック状態になってしまい命の危険度が高くなってしまうので、食物アレルギーがある人はかなり食生活に気を使いますよね。
私にも卵・乳・小麦のアレルギーを持っている子供がいるので、食生活に1番神経を使っているんじゃないかと思うくらい毎日ドキドキです。
もし食物アレルギーの人が誤食をしてしまった時、助けになるのがエピペンです。名前だけなら聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
でもエピペンは食物アレルギーがあって「欲しいから・お守り代わりに持っていたいから」と言って、簡単に誰でも処方してもらえる物ではないって知っていますか?
「どんな人がエピペンをもらえるの?」「ウチの子もアレルギーがあるんだけど対象になるのかな?」と気になったあなた。
この記事では、エピペンを処方されたタイミングと気になる入手方法とお値段ついて、実際にエピペンが処方されたアレっ子ママの私の体験と共にご紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね。
エピペンはどんな人に処方されるの?
エピペンは食物アレルギーがあっても、医師の判断がなければ処方されません。
処方の対象になる人とタイミングについてご説明しますね。
エピペンの対象となる人とは?
今までに誤食や経口負荷試験など、アレルギー対象となっている食品を口にしてアナフィラキシーを何回も起こした経験があったり、頻度は低くても普段の生活でアナフィラキシーを起こす確率が高い子に処方されることが多いです。
ウチの子は卵・乳・小麦の三大アレルギーがそれぞれの数値が4~5なので、「食物アレルギーが3種類あって数値も高いので、誤食のリスクとアナフィラキシーを起こす可能性も高いから」という先生の判断で処方されました。
処方されるタイミングは?
エピペンには形は一緒ですが、2種類あります。
これはエピペンを打つ対象の人の体重によって推奨投与量が違うため、
- 15kg~30kgの人には0.15mg
- 30kg以上の人には0.3mg
とエピペンの中身が違うんです。
体重からして、子供には0.15mgが処方されることがほとんどですね。
でも食物アレルギーがあって体重をクリアしても医師が「必要ない」と判断した人には処方されませんし、体重をクリアしていなくても「持たせておくべきだ」と判断したら処方してもらえます。
ウチの子がエピペンを処方された時の体重は11kgでした。エピペン処方の基準体重より4kgも少ないですよね。
でも海外では救命が最優先という事から、10kg程度の子供にもエピペンを持たせる事は少なくないそうです。
15kg以下の子供のエピペンを使用した時、もし何か異常が起きた場合に責任が問われるのはエピペンを処方した医師です。
それにも関わらず、子供の命の危険を考えて処方してくれた先生に、私はとても感謝しています。
もらえる場所とお値段は?
エピペンは医師の診断によって処方されますが、今まで薬しか処方されていなかった人からするとどこでもらえるのかわかりませんよね。
エピペンがもらえる場所と、気になるお値段についてご紹介しますね。
どこでもらえるの?
私は「エピペンは注射だから、先生から直接もらうのかな?」と思っていましたが、実際は普段薬をもらう時と同じように、先生に処方されてから調剤薬局に処方箋を出して受け取りました。
しかしすぐに受け取れるわけではなく、
- 処方箋を出してから調剤薬局側がエピペンを注文
- 3日~1週間程度で調剤薬局に到着
- 届いたと連絡が来たら受け取りに行く
と処方箋を出してから、1週間前後で手にすることが出来ます。
調剤薬局に常備しているものではないので、あっさり受け取れるわけではないんですね~。
ちなみに、調剤薬局で受け取ったエピペンには本物の他に、練習用が入っています。
練習用は自宅での練習用で注射液も針も入っていないので、いつでもどこでも練習ができますよ。
ただ練習用なので、あくまで打つ箇所や手順を覚えるという感じで練習しておく感じですね。
受け取ってもすぐには使えない!?
「これでいつでもエピペンが打ってあげられる!」と思ったら大間違い!
実は劇薬扱いのエピペンを使うには、まだやるべきことが2つあります。
連絡シールの必要事項に記入
エピペンには連絡シールと言って、本体に貼らなくてはいけないシールがあります。
このシールには、自分はエピペン対象者の名前・緊急連絡先などを記入する箇所と、主治医に対象者のアレルギー名・主治医の名前・かかりつけ病院の住所や名前を記入してもらう箇所があるんです。
この2箇所の必要事項を記入し終わったら、エピペンに貼っておきます。
エピペンの研修を受ける
エピペン対象者に打つ人(今回は保護者である私)がエピペンに関しての研修を受けて、先生からOKが出たら研修修了。そこで初めて使えるようになるんです。
エピペンの研修と言っても私が受けたのは、
- エピペンの成分や役割
- エピペンを使うタイミング
- エピペンの使い方
- 使用期限が切れた本物のエピペンを使って人口皮膚(模型)で練習
でした。
エピペン研修って大変!?
研修と聞くと学校や会社の研修のようなイメージが湧きますが、思っていたほど大変な研修ではありませんでした。
いつもの受診と同じ診察室で最初は説明書に沿って使い方を学ぶだけなので、重要な部分にボールペンで線を引いたり、わからないことをその都度質問する程度でした。
でもその後の人工皮膚を使った実技練習では本物のエピペンを使ったので、針が出る時は練習用のエピペンのように軽い感覚ではなく「バチン!」と音がして手に伝わる衝撃もあって結構怖かったです。
「この衝撃にビックリして失敗する人も多いんですよね」と先生が言っていましたが、それも納得できるくらいのものだったので、本番はグッと気を引きしめないと思いました。
でもこの研修が無かったらわからなかった事ですし、きっとぶっつけ本番だったらあの衝撃にビックリして上手く打てないと思うので、研修が受けられて良かったです。
でも、できれば月1で期限切れのエピペンを使わせてもらって、衝撃に慣れる練習をさせてもらいたいなぁ…練習用のエピペンの衝撃は本物の1/10程度に感じたので、1回だけの実技じゃ不安で不安で…
気になるお値段は?
飲み薬でもたまに「高すぎでしょ!」と思うものが処方される事ってありますよね。
エピペンはお薬の中でも内容と構造の関係なのか結構お値段が高く、
- 0.15mg 約7666円
- 0.3mg 約10570円
となっております。高いですね~。
でも、エピペンは2011年から保険適用となったので3割負担でもこれよりは安くなりますし、お住まいの市で支給されている受給券が使える年齢であれば、無料もしくは数百円で受け取れます。
エピペンの使用期限は1年しかないので、処方されてから1度も使わないで済んだとしてもまた処方してもらわなくてはいけません。この受給券が使えるうちは金額に怯えることはないので、本当に助かります。
まとめ
いかがでしたか?
緊急時に使う薬とは言え、自分の手元に来て使えるまでには想像以上に時間がかかりました。
実際に子供がエピペンを処方されてからは常に持っているので、遠出をする時でも少し安心感があります。
でも打つ時はアナフィラキシーの症状が出ている状態なので、「できるだけ使わないでいられたらな~」なんて思っていますが、いざとなったら子供を助けるためにも、気をしっかり持って動転しないようにしっかり打たなきゃいけないんですよね。責任重大です。
病院での研修を受けてから半年が経っているので、手順や感覚を忘れない内に週1くらいで練習用エピペンを使って練習しておかなきゃと思いました。
エピペンは処方されないほうが良いですが、もし処方されることが決まったらぜひこの記事をもう一度読み返してみてくださいね。
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